戒名料の相場が高すぎる!自分で戒名すれば無料だよね?

 

仏教で葬儀をおこなう場合は、亡くなった方に対して「戒名」(かいみょう)がつきます。

 

浄土真宗では「法名」、日蓮宗では「法号」とも呼ばれますが「あの世へと旅立ち、仏様の弟子になった印として授かる名」という意味では同じです。

 

ただし、戒名にはランクがあり、各宗派によって戒名料の値段も異なります。

 

現在、戒名料金を巡るトラブルも発生しているようですから、その相場をはじめ、最低限の知識だけでも身につけておくことが望ましいでしょう。

 

意外と高い!戒名料金の相場

戒名料のトラブルが多発中!

 

人の死に際して欠かすことのできない葬儀。しめやかに営まれる印象ですが、そこで発生する「費用」がトラブルを引き起こす事例は数多くあります。

 

中でも「戒名料が高すぎる!」と言った事例は全日本仏教会のホームページでも紹介されているほど、代表的なトラブルです。

 

一例としましては、会社社長の葬儀などでは勝手に「社葬」と判断され、戒名だけで驚くほどの金額が請求されたケースが実際にありました。

 

このようなトラブルは「戒名料が統一されていないこと」「戒名料が明示されていないこと」の2点が原因と考えられます。実際に、「同じ宗派、同じ位号なのに、自分たちは数倍も取られていた」というケースもあり、このような不平等も不満の原因になっていると言えそうです。

 

葬儀に際して、こう言ったもめ事は避けたいですよね?そのためには、お寺や葬儀社としっかりコミュニケーションを取ることが大切。加えて、戒名に関する最低限の知識は、遺族の側も持っておく必要があるかと思います。

 

知っておきたい!一般的な戒名料金の相場

 

戒名料のトラブルを避けるには、まず、その相場を把握しておくことが不可欠です。

 

「戒名料が統一・明示されていないこと」は多いもの。加えて宗派や位号(戒名のランク)によっても料金は変わってきます。まずは、以下表で戒名料金の相場を知っておきましょう。

 

宗派 信士・信女 居士・大姉 院信士・院信女 居士・院大姉
浄土宗 30万円〜40万円 50万円〜60万円 70万円〜  
浄土真宗 釋○○
20万円〜
○院釋○(*高位の称号である「院」がつきます)
50万円〜
   
真言宗 30万円〜50万円 50万円〜70万円 80万円〜 100万円〜

 

全ての位号を含む戒名の平均額は、約50万円程度です。

 

しかし「居士・院大姉」などの高位の位号については、生前多額の寄付をしていたり、お寺を建てるのに尽力したり、もしくは、よほど信心深い方で無い限り付けないでしょう。(ただし、未成年の位号については、各年齢で決まります)

 

よって、一般的な戒名の平均額は、高くても30万円〜50万円程度と考えられます。

 

 

戒名料は自分でつければ無料だよね?

実は戒名料を無料にする事は可能!

 

「自分で戒名をつける」という方法ならば、無料にすることは可能です。

 

実際に最近では「終活ブーム」を反映してか、自分で戒名を付けたいという方も増えていると言います。

 

ただし、戒名には細かいルールがあります。使用できない漢字ほか、故人の性別によっても付け方は変わってくるようです。「戒名は僧侶が付けなくてはいけない」と法律で決まっているわけではありません。

 

しかし、正しい知識が無ければ適切な戒名をつけることはできない、という点もまた事実です。

 

参考文献
戒名は自分で付けよう (文芸社文庫)
父の戒名をつけてみました(中央公論新社)

 

しかしやっぱり問題が出る可能性も…

 

「自分で戒名をつけたい」という方は、事前にお寺や葬儀社に相談しておくべきです。

 

間違った戒名をつけると、納骨や葬儀を拒否されるケースもあるようですから、ご自身がよほど仏教に通じているか、そういった親類やご友人が身近にいらっしゃらない場合にはおすすめできません。

 

合法的に戒名料金の負担を減らす2つの方法

 

「戒名を安く抑える」といえば浅ましい気もしますが、できる限り戒名料金の負担を減らすことは、現実問題として必要かと思います。

 

戒名やお布施の料金が、お寺の言い値で決定される側面がある以上「安心して料金をお渡しできる」ようにしておいたほうが、遺族とお寺、双方にとって良いことと言えるでしょう。

 

どこのお寺に依頼しても構わないという場合には「お布施が定額制の葬儀社」を選ぶという方法があります。

 

値段が明示されている分安心ですし、同様のサービスを設ける葬儀社と価格と比較することも可能です。また、希望に合わせたお寺、僧侶を手配してくれるサービスを設けている葬儀社もあります。

 

ただし、代々縁のある寺院がある場合には「戒名を安く抑えること」が難しいかもしれません。

 

もちろん、地域で法要を長く営んでいらっしゃるお寺さんでしょうから、法外なお布施・戒名料を要求されるケースは少ないかと思います。

 

もう1つの方法としては、戒名料の債務控除を受けることで「相続税を減らす」ということも可能です。戒名料をムリに安くしなくても、充分に元が取れるケースもありますよ。

 

知らないともったいない!戒名料は債務控除を受けよう

 

せっかく相続した財産にも多額の課税が…。

 

少し気落ちする話ですが「債務控除」を遺産総額から差し引くことで、相続納税額を軽減することが期待できます。

 

そして「債務控除」には、生前の債務以外の「葬式費用」が含まれていることを知らない方は、相当数いるようです。

 

「葬式費用」にはお通夜から告別式、埋葬、納骨などまで含まれます。そこにはもちろん、戒名料も含まれます。

 

最近は、葬儀の簡素化・低価格化も進んでいますが、一般的な葬儀を希望される方もまだまだ多いです。そんなときにはかなりの金額がかかりますが、その分、相続納税額の大幅な減額も期待できます。

 

逆に言えば、控除を知らない方や忘れている方は「かなり損をしている」という可能性もあるのです。

 

しかし、ここで多くの方が「葬儀費用に領収書が出るのか」と疑問に感じるはず。

 

葬儀社なら領収書は出るでしょうが、お寺さんの場合はどうでしょう。そして、戒名料やお布施の支払いにも領収書は貰えるのでしょうか?

 

戒名料やお布施の支払いに領収書は貰える?

 

葬儀社なら、間違いなく領収書が出ます。

 

戒名料やお布施の支払いに対する領収者についても、事前に相談できるケースがほとんどです。

 

トラブルを避けるためにも、葬儀社を検討する段階で問い合わせておくことをおすすめします。

 

一方、お寺については、領収書が出ないケースも多いです。

 

しかし、それで税金の控除をあきらめる必要はありません。

 

お寺の名前、住所、支払い金額とその日などを伝えれば、税金の申告上は何の問題もないでしょう。

 

国税庁のホームページでも、遺産額から差し引ける葬式費用として、「葬式前後に生じた出費で通常葬式などにかかせない費用」「葬式に当たり、読経料などお寺などに対してお礼をした費用」が明記されています。

 

つまり「債務控除」の対象として認められていますから、ご安心ください。

 

戒名料の封筒はいつ渡すの?

 

戒名料を渡すタイミングについては特に決まっていません。

 

葬儀前後の不自然にならない時機を見計らえば、いつでも問題ないでしょう。

 

代々縁のある寺院を利用して葬儀をおこなう場合は、家や近所の年長者に戒名料を渡すタイミングを相談してもよいかと思います。

 

なお、葬儀社で寺院を手配する場合には、顔合わせのタイミングがありますので、その時もお渡しに最適なタイミングとなります。もちろん葬儀後のお渡しでも失礼にはなりません。

 

戒名料の封筒の表書きの書き方は?

 

戒名料の封筒は何を選び、表書きはどう書くべきか。葬儀を取り仕切る側にまわった経験がないと少々分かりづらいですよね。

 

まず、封筒については「黒白もしくは双銀、黄白の結び切り(水引)の金封」を選びます。ただし、地域差もあるため、年配者や葬儀社のスタッフなどに事前確認しておくことが望ましいでしょう。

 

なお、表書きについては「御戒名料」と書きます。こちらは薄墨ではなく、通常の濃さで書いてください。

 

また、お布施、お車代、戒名料は別々でお渡ししますが、お布施+戒名料を合わせて「お布施」とすることも可能。

 

その際は「半紙の中包みをさらに奉書紙で包む」というスタイルが正式です。表書きは「お布施」(御経料・御布施)と書いた後で、「○○家」もしくは「フルネーム」となります。

 

中包みには、金額、名前、住所を書いておくとよいですね。こちらも薄墨ではなく、通常の濃さで書いてください。